超新星爆発寸前? アルマ望遠鏡がとらえたオリオン座の1等星ベテルギウス

この画像は、オリオン座の肩にあたるところにある1等星ベテルギウスを、アルマ望遠鏡がとらえたものです。恒星は年老いるとふくらんで赤くなり「赤色巨星」「赤色超巨星」とよばれる段階になります。ベテルギウスは、そのような「赤色超巨星」の1つで、太陽の約1400倍の大きさにふくらんでいます。

年老いたといっても、ベテルギウスは誕生して800万年ほどしか経っていません。太陽の年齢46億年からみれば、非常に短期間といえます。恒星は水素を燃料に中心部でおきる核融合反応によって輝いていますが、質量の大きな星ほど燃料の消費がはげしいために寿命が短くなってしまうのです。ベテルギウスは遠からず「超新星爆発」をおこして一生を終えるとみられています。

この画像は、ベテルギウスの光球(表面)よりやや上空から放たれる電波をとらえたもので、平均温度は2500度ほど。白っぽくなっているところは周囲より温度が高くなっており、対流によって高温の物質が内部で湧き上がっているためではないかと考えられています。

Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO) /E. O’Gorman/P. Kervella

https://alma-telescope.jp/news/betelgeuse-201801