原始星からの噴出物が作り出した色鮮やかな星雲 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

原始星からの噴出物が作り出した色鮮やかな星雲 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影

この画像は、Lynds(リンズ) 483という暗黒星雲の中にある原始星を、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がNIRCam(近赤外線カメラ)でとらえたものです。Lynds 483は、へび座の方向、650光年の距離にあります。

画像には砂時計に似た形の星雲が映っています。中心付近のくびれの部分には、2つの原始星が存在しています。それらの星は、画像の中では1ピクセルにも満たないガスと塵の円盤内に存在しています。

原始星は数万年にわたり、高速の細いジェットや、やや遅いアウトフローを噴出してきました。それらの噴出が、色鮮やかな砂時計状の星雲を作り出しています。

過去の噴出物に新たな噴出物が衝突すると、密度に応じてねじれたり回転したりします。また時間の経過とともに、噴出物と周囲の星雲との化学反応によって、一酸化炭素やメタノール、その他の有機化合物など、さまざまな分子が生成されました。

画像は2025年3月7日に、ウェッブ望遠鏡のウェブページなどで公開されました。

(参照)「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」記事一覧

Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI

(参照)Webb Space TelescopeESA/Webb