メッセンジャー探査機が周回軌道投入直後にとらえた水星のクレーター | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

メッセンジャー探査機が周回軌道投入直後にとらえた水星のクレーター

NASA(アメリカ航空宇宙局)の水星探査機メッセンジャーは、2011年3月18日に水星の周回軌道に入りました。画像はメッセンジャー探査機がまだ観測の準備段階にあった3月30日に撮影した水星の南極域です。

メッセンジャー探査機は極軌道に近い周回軌道に投入されました。極軌道とは、北極と南極上空を通る軌道のことです。メッセンジャー探査機は周回軌道に入る前に水星で3度のフライバイを行いましたが、その際には赤道上空を通過していました。周回軌道に入り、フライバイの時には観測しにくかった極域を観測できるようになりました。

画像中央やや下に見えるのは、直径70kmのカモンイス・クレーターです。カモンイスとは、16世紀のポルトガルの詩人の名前です。水星のクレーターには画家や音楽家、小説家など、世界中の芸術関係の人の名前がつけられています。左上には「オウキョ・クレーター」も見えています。こちらは江戸時代の日本の画家、円山応挙にちなんで名付けられたクレーターです。

Image Credit: NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA14209