この画像に映っているのは、カッシーニ探査機がとらえた土星です。探査機が土星の影に入っている時に撮影されたもので、太陽は土星の向こう側に隠れており逆光の状態になっています。逆光の際に撮影することで、順光での観測では見られない土星大気やリングの現象を研究できるとのことです。
この画像には土星の衛星エンケラドスとテティスも映っています。どちらもリングの左下側に小さな点として見えており、リングに近い方がエンケラドス、遠い方がテティスです。
以前アストロピクスでも紹介した、逆光で土星を撮影した画像には地球も映り込んでいました。今回のこの画像では、地球は土星の向こう側に隠れているため見えていません。
この画像は赤外線、赤、紫のフィルタを通して撮影した画像を組み合わせた擬似カラー画像です。2012年10月17日に撮影されました。撮影時、カッシーニ探査機は土星から約80万km離れたところに位置していました。リング平面の約19度下から、太陽光の当たっていないリング面を映しています。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute