重力レンズで現れた宇宙のハッピー・フェイス | アストロピクス

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重力レンズで現れた宇宙のハッピー・フェイス

以前の記事(→【過去記事】)では、火星の「ハッピー・フェイス・クレーター」を紹介しました。今回紹介する画像は、宇宙に見られる「ハッピー・フェイス」です。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されたもの。オレンジ色の2つの目、白い鼻、顔の輪郭や口を形づくる青白い円弧などが見られます。『不思議の国のアリス』に出てくるチェシャ猫のようだと形容されることもある画像です。2つの目や白い鼻、顔の輪郭や口に当たる部分は、すべて銀河でできています。

重力によって光が曲がる現象を「重力レンズ」といいます。重力レンズは、アインシュタインが提唱した一般相対性理論から導かれたものです。この画像では、顔の輪郭や口に当たる銀河が円弧状になっていますが、それは遠方にある銀河が重力レンズによって大きく歪められて、そのように見えているものです。

Image Credit: NASA & ESA
Acknowledgement: Judy Schmidt (geckzilla.org)

https://www.spacetelescope.org/images/potw1506a/