2023年3月下旬、モンゴルと中国を横断した低気圧が大規模な砂嵐を引き起こしました。画像は3月22日に、NASA(アメリカ航空宇宙局)の地球観測衛星アクアがとらえたもので、低気圧によって生じた強風によりゴビ砂漠の砂塵が巻き上がられ、「コンマ( ,)」のような形になっているのが映っています。画像中央付近にハルビンがあります。右下側にはわずかに日本海が見えており、ロシアや北朝鮮の一部も映っています。
中国では砂漠の拡大をおさえ、また砂塵嵐による大気への悪影響をおさえるため、中国では「三北防護林プロジェクト」と呼ばれる大規模な植林プロジェクトが1978年から進められてきました。新たに植えられた緑が砂嵐の影響を軽減している可能性はあるようです。最近の研究では、中国北部での砂塵嵐の頻度が以前と比べて減少していることがわかったとのことです。
画像はNASA Earth Observatoryで、2023年3月27日の「Image of the Day(今日の1枚)」として紹介されたものです。
Image Source: NASA’s Earth Observatory