ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた超新星残骸カシオペヤ座A。カシオペヤ座の方向、約1万光年の距離にあります。画像はハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で2004年12月に撮影された18枚の画像を合成したものです。散り散りになった星の破片の複雑で入り組んだフィラメント状の構造が映し出されています。
残骸のフィラメントは、超新星爆発によって生じた衝撃波が通過する際に発生した熱によって輝いています。色の違いは化学組成の違いを示しており、明るい緑は酸素、赤と紫は硫黄、青は主に水素と窒素からなります。
カシオペヤ座Aを残した超新星爆発は、大質量星が一生の最期に起こすタイプのものです。カシオペヤ座Aは、超新星爆発から350年ほど経過した姿で、天の川銀河にある超新星残骸としては最も新しいものとして知られています。フィラメントは現在も急速に膨張しています。
Image Credit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration; Acknowledgment: R. Fesen (Dartmouth College) and J. Long (ESA/Hubble)
(参照)Hubblesite