系外惑星を探索したNASA(アメリカ航空宇宙局)のケプラー望遠鏡のデータの分析から、ハビタブル(表面に水が液体として存在可能)な太陽系外惑星の数を見積もった新しい研究が発表されました。それによると天の川銀河にはハビタブルな惑星が少なくとも3億個はあるとのことです。
研究チームは地球の0.5〜1.5倍の半径の系外惑星を調べ、岩石惑星と見られる天体を絞り込みました。また、太陽と似たような年齢を持ち、温度も太陽と似た4800〜6300Kの恒星に焦点をあわせました。
今回の研究では、これまで考慮に入れられていなかった星の温度、星が発する光や惑星が吸収する光の種類の関係を考慮した上で、惑星が液体の水や生命を保持できるかどうかを検討しました。これはケプラー望遠鏡のデータと、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のガイア衛星のデータを組み合わせることで可能になりました。
天の川銀河に3億個のハビタブル惑星がある場合、平均して、太陽から30光年以内にハビタブルである可能性をもつ系外惑星が少なくとも4つあり、最も近いものは私たちから約20光年の距離にある可能性があるとのことです。
これらは、天の川銀河にある太陽のような恒星の7%がそのような惑星を持っているとする、最も保守的な見積もりによるものです。平均的な50%という見積もりにもとづけば、ハビタブル惑星がさらに多く存在する可能性があります。
(参照)NASA