おおぐま座の方向、約4700万光年の距離にある棒渦巻銀河NGC 3198。アメリカのキットピーク国立天文台にある口径4mのメイヨール望遠鏡で撮影された画像です。
この画像には、NGC 3198の中央部の膨らみ(バルジ)から、渦状腕の外側の淡い領域まで、銀河の全体が映し出されています。NGC 3198の周囲には、より遠方にある銀河がたくさん映っています。
NGC 3198はかつて、ハッブル定数を±10%の精度で決定するためのハッブル宇宙望遠鏡を使ったプロジェクトの対象となった銀河で、セファイド変光星の観測からその距離が求められました。
ハッブル定数とは、現在の宇宙の膨張率を示す定数です。セファイド変光星は、変光の周期が長いものほど絶対等級が明るいという性質(周期-光度関係)があります。変光周期から絶対等級を計算し、見た目の明るさ(実視等級)と比べることで距離を知ることができます。
Image Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA.
Acknowledgments:
PI: M T. Patterson (New Mexico State University)
Image processing: Travis Rector (University of Alaska Anchorage), Mahdi Zamani & Davide de Martin
(参照)NOIRLab