ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 3583。おおぐま座の方向、9800万光年の距離にあります。棒状の構造を持つバルジから、2本の渦状腕が渦巻くように伸びています。
NGC 3583ではこれまで、2つの超新星爆発が観測されたことがあります。1つは1975年、もう1つは2015年に観測されました。
超新星爆発の発生の仕方にはいくつかタイプがありますが、NGC 3583で起きた2つの超新星爆発はいずれも、白色矮星と赤色巨星からなる連星系で発生したものでした。赤色巨星から白色矮星にガスが流れ込んで白色矮星が限界質量に達し、重力崩壊が起きて超新星爆発が発生したのです。
画像をよく見ると、NGC 3583の周囲に遠方の銀河がいくつも映っているのが分かります。
画像は2020年5月4日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Riess et al.