
2025年10月26日、日本の新型宇宙ステーション補給機HTV-X1号機がH3ロケットによりISS(国際宇宙ステーション)へ向けて打ち上げられました。HTV-Xは10月30日にドッキング。ドッキング時のロボットアームの操作は、ISSに長期滞在中のJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士、油井亀美也さんが行いました。
冒頭の画像には、ISSのロボットアームに把持されたHTV-Xが映っています。アメリカの政府機関の閉鎖が終了し、11月半ばになってウェブで公開されました。

こちらはISSに接近中のHTV-Xをとらえた画像です。地表には南米のペルーが見えています。

こちらはロボットアームで把持されたHTV-X。冒頭の画像とはHTV-Xの逆側が見えています。
HTV-XはISSからの離脱後も活躍する
HTV-Xは、2009年から2020年まで運用されたHTV(愛称は「こうのとり」)の後継機です。
「こうのとり」に比べ、HTV-Xでは搭載量が1.5倍に増えています。また冷凍庫など電力が必要な機器も搭載できるようになりました。また「こうのとり」では打ち上げの80時間前までに最後の荷物を積み込む必要がありましたが、HTV-Xでは24時間前までに短縮されており、搭載できる生鮮食品などの幅が広がっています。
またHTV-Xには、ISSから離脱したあとも最長1.5年間、周回軌道上を飛行し実験を行うことができるようになっています。今回のHTV-X1号機ではISSからの離脱後、超小型衛星の放出など、3つの技術実証ミッションが予定されています。
(参考)
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Image Credit: NASA

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