かみのけ座の渦巻銀河NGC 4571 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

かみのけ座の渦巻銀河NGC 4571 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 4571です。NGC 4571は、かみのけ座の方向、地球から約6000万光年の距離にあります。

NGC 4571の渦状腕は断続的ではっきりとした構造をもっていません。渦状腕の全体に塵の帯がみられ、奥にある星の光を隠して暗くなっています。

星は極低温の環境で生まれます。星が誕生する場所は、直径数十光年から数百光年におよぶ巨大な分子雲で、その温度は絶対温度10Kほどです。分子雲の中で重力によってガスが集まっていき、やがて中心部が高温・高圧になり最終的に核融合が始まって輝くようになります。

渦状腕に点在するピンク色の雲は、巨大な若い星を取り囲んでいます。それらの星々から出る紫外線によって、生まれた場所である星雲のガスが電離して輝いています。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年10月27日に公開されました。

(参考)
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、かみのけ座の渦巻銀河NGC 4571(2022年に公開された画像)
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Image Credit: ESA/Hubble & NASA, F. Belfiore, J. Lee and the PHANGS-HST Team

(参照)ESA/Hubble