
この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、小マゼラン銀河にある「NGC 248」と呼ばれる星雲が映っています。NGC 248は実際には二つの星雲からなりますが、地球からは一つの星雲のように見えています。どちらの星雲も、大質量星からの強烈な紫外線により水素が電離して輝いています。NGC 248は、長さ約60光年、幅約20光年ほどの大きさです。
小マゼラン銀河は、私たちがすむ天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)で、地球から約20万光年離れたところにあります。画像は「SMIDGE(小マゼラン銀河の塵とガスの進化に関する調査)」という研究の一環で2015年9月に撮影され、ハッブル宇宙望遠鏡のウェブページなどで2016年12月に公開されました。
ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。NGC 248をとらえたこの画像は、27年目の画像として紹介されています。
(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧
Image Credit: NASA, ESA, STScI, K. Sandstrom (University of California, San Diego), and the SMIDGE team