80以上の恒星を観測し多くの原始惑星系円盤を一挙検出!

南米チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)を使い、原始惑星系円盤の大規模観測が行われました。地球から約600光年離れたおうし座分子雲、カメレオンI分子雲、そして地球から約1600光年離れたオリオン座分子雲の3つの分子雲で、合計80以上の恒星が観測されました。

Image Credit: ESO/C. Ginski, A. Garufi, P.-G. Valegård et al.
Image Credit: ESO/C. Ginski, A. Garufi, P.-G. Valegård et al.

この画像には、それらの3領域で観測された10個の原始惑星系円盤が映っています。V351 Ori(オリオン座V351)とV1012 Ori(オリオン座V1012)はオリオン座分子雲、DG Tau(おうし座DG)、T Tau(おうし座T)、HP Tau(おうし座HP)、MWC758、GM Aur(ぎょしゃ座GM)はおうし座分子雲、HD 97048、WW Cha(カメレオン座WW)、SZ Cha(カメレオン座SZ)はカメレオンI分子雲にあります。

画像はVLTに搭載されているSPHEREという観測装置で撮影されました。中心星は「コロナグラフ」という装置で隠されています。明るすぎる中心星を隠すことで、暗い円盤を見えるようにしているのです。

これまで、太陽以外の恒星を周回する惑星(太陽系外惑星)は5000個以上発見されています。それらの惑星系は、太陽系とは異なる多様な姿をしています。今回観測された原始惑星系円盤も、成熟した惑星系と同様に多様な姿をしていました。惑星の影響で円盤にらせん状の腕が見えるものや、形成中の惑星によって削られてできたリングや空洞があるもの、一方で非常に滑らかで休眠状態にあるようにみえるものなど、さまざまな円盤がみられました。

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各分子雲とそこにある原始惑星系円盤

Image Credit: ESO/P.-G. Valegård et al.; IRAS
Image Credit: ESO/P.-G. Valegård et al.; IRAS

こちらはオリオン座分子雲の画像です。オリオン座分子雲では23個の星を観測し、そのうち10個の星のまわりに原始惑星形円盤が検出されました。背景は赤外線天文衛星IRASの画像。この領域での円盤のいくつかがゆがんだ外観をしているのは、円盤内に巨大な惑星が存在していることを示唆しています。

Image Credit: ESO/A.Garufi et al.; IRAS
Image Credit: ESO/A.Garufi et al.; IRAS

こちらは、おうし座分子雲の画像。この領域で観測された43個の恒星が枠内に映っています(原始惑星系円盤が検出されたのは39個)。背景はIRAS衛星の画像です。

Image Credit: ESO/C. Ginski et al.; ESA/Herschel
Image Credit: ESO/C. Ginski et al.; ESA/Herschel

こちらはカメレオンI分子雲の画像です。この領域では20個の恒星を観測し、そのうち13個の星の周囲で円盤が検出されました。背景はESA(ヨーロッパ宇宙機関)のハーシェル宇宙望遠鏡がとらえた赤外線画像です。

(参照)ESO