この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)のガリレオ探査機が木星の衛星イオをとらえたものです。1997年9月19日に撮影されました。画像の色は強調処理されています。イオは太陽系で火山活動が最も活発な天体です。地球以外ではじめて活火山が発見された天体でもあります。
この画像では、二酸化硫黄の霜の堆積物が白やグレーで示されています。黄色や茶色がかった部分は、おそらく他の硫黄物質です。
左下側にある明るい赤色で囲まれた中央の暗い部分は「ペレ」と名付けられた火山、その右上で赤いリングの一部を隠す暗い領域は「ピラン・パテラ」と呼ばれる火山です。リング状に見えている明るく赤い物質や、火山の暗い領域は、撮影時期から近い時期に火山活動があった場所です。
ピラン・パテラの暗い領域は直径400kmほどあります。この暗い領域はガリレオ探査機が5か月前に撮影した際には存在していませんでした。冒頭の画像を撮影する約3か月前の6月、ガリレオ探査機はピラン・パテラからの噴煙をとらえていました。(参考記事)ガリレオ探査機がとらえた、木星の衛星イオの噴煙
Image Credit: NASA/JPL/University of Arizona