いて座の球状星団NGC 6540 ハッブル望遠鏡の「今週の1枚」 | アストロピクス

いて座の球状星団NGC 6540 ハッブル望遠鏡の「今週の1枚」

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、いて座の球状星団NGC 6540です。

球状星団は、数万から数百万の星が、たがいの重力で球状に集まった星団です。天の川銀河には160個ほどの球状星団があることが知られています。

画像には多くの星が輝いていますが、なかでも明るい星の周囲には「回折スパイク」と呼ばれる光の筋が十字形に伸びています。これは実際の星の光ではなく、ハッブル宇宙望遠鏡の構造(望遠鏡の筒の内部で副鏡を支える構造物)の影響により生じているものです。

NGC 6540の撮影は、天の川銀河の中央付近にある球状星団の調査の一環で行われました。ハッブル宇宙望遠鏡は天の川銀河の中央付近にあるガスや塵の向こうにある球状星団をのぞき込み、星団の年齢や形状、構造などを調べました。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)を使って撮影されたもので、2022年8月15日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Cohen

(参照)ESA/Hubble