金星にある火山性「パンケーキ」ドーム | アストロピクス

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金星にある火山性「パンケーキ」ドーム

この画像に映っているのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の金星探査機マゼランがレーダーでとらえた金星表面です。金星のアイストラ地域の一部、160×250kmの領域が映っています。

画像にある円形の地形は、直径65kmの火山性ドームです。高さは1km以下しかなく、頂部が広く平らになっています。その形状から「パンケーキ」ドームと呼ばれることもあります。粘性の高い溶岩が下から押し上げることで形成されたと考えられています。

マゼラン探査機は1989年5月に打ち上げられ、1990年8月に金星の周回軌道に入りました。金星には分厚い大気があり全球的に雲に覆われているため、可視光では表面を見ることができません。マゼラン探査機は雲を透過するレーダーを使って探査を行い、1992年9月までに全体の98%の観測に成功しました。1994年10月、マゼラン探査機は金星の大気圏に突入して燃え尽き、ミッションを終了しました。

Image Credit: NASA/JPL

(参照)Planetary Photojournal