地球から160光年の距離にある太陽系外惑星WASP-69bが、およそ56万kmにもおよぶ「尾」を形成していることがわかりました。ヘリウムからなる尾は、少なくとも惑星半径の7倍まで広がっているとのことです。
WASP-69bの公転周期はわずか3.9日。主星から非常に近いため極端な放射にさらされて大気が流出しています。研究チームはハワイにあるケック天文台のNIRSPEC(近赤外線分光器)で観測を行い、惑星が大気を放出して尾が伸びるようすをとらえました。
WASP-69bの質量は木星の30%程度ですが、主星からの熱により膨張するため直径は木星より10%ほど大きくなっています。逃げ出した大気が主星からの星風と相互作用してヘリウムの尾を形成しています。
WASP-69bは10億年につき地球1個分の質量を失っています。ただ総質量は地球の約90倍あり、生涯の間に大気を全て失うことはないとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】