カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星タイタン上空のもやの層 | アストロピクス

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カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星タイタン上空のもやの層

土星最大の衛星タイタンには、窒素を主成分とした分厚い大気があります。全体がオレンジ色のもやでおおわれており、可視光では表面のようすを見ることができません。

この画像は、自然色の画像に紫外線で撮影した画像を合成したものです。上空のもやがとらえられており、大気を持つタイタンならではの画像といえます。

タイタンのオレンジ色の縁のところに見える細く青っぽい弧は、上空のもやが可視光で見えている部分です。その外側にぼんやりと見えている部分が紫外線でとらえられたもやで、紫色に着色されています。

このような高層のもやに存在する小さな粒子は、赤外線や可視光より短い波長の光を散乱するので、紫外線で観測されます。

画像は2005年5月5日に撮影されました。撮影時、カッシーニ探査機はタイタンから約140万kmの距離にいました。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA07774