
この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 3285Bです。NGC 3285Bは、うみへび座の方向、1億3700万光年の距離にあります。
NGC 3285Bは、近傍宇宙で最大級の銀河団の一つ、うみへび座I銀河団に属しています。銀河団の中心には巨大な楕円銀河が2つあり、それらの楕円銀河はそれぞれ直径約15万光年、天の川銀河の1.5倍ほどの大きさがあります。NGC 3285Bは、その銀河団の外れのあたりに位置しています。
NGC 3285Bでは2023年にIa型超新星「SN 2023xqm」が観測されました。Ia型超新星は、白色矮星が伴星からのガスを引き寄せ、ある限界の質量を超えたところで爆発します。SN 2023xqmは、この画像でも銀河円盤の左端に青みがかった点として見えています。この画像は、100個のIa型超新星を対象とした観測プログラムの一環として撮影されました。
画像は、ハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年7月21日に公開されました。
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz)
(参照)ESA/Hubble