円盤があり回転する最遠の銀河 誕生7億年後の宇宙で予想外の発見

誕生からわずか7億年しか経過していない宇宙で、天の川銀河のような円盤をもち回転する銀河が、アルマ望遠鏡の観測で発見されました。「REBELS-25」と呼ばれるこの銀河は、これまで観測された中で最も遠くにある円盤銀河です。

この画像は、アルマ望遠鏡でとらえたREBELS-25です。低温のガスの分布を示しています。

宇宙初期の銀河は小さく雑然とした形をしており、それらが合体しながら秩序ある形に進化すると考えられています。天の川銀河のように、渦状腕のような整然とした構造をもつ回転する銀河になるには、何十億年もかかるとみられています。しかし今回、円盤をもち回転する銀河が、誕生から7億年後の宇宙で発見されたのです。

REBELS-25は当初、アルマ望遠鏡で回転の兆候が見つかりました。その後、アルマ望遠鏡を使ってより高い解像度で追加観測を行い、回転していることを確認しました。

この画像は、REBELS-25の低温ガスの動きをアルマ望遠鏡で観測したものです。青は地球に近づいてくる動きを、赤は遠ざかる動きを示しており、また暗い色は動きがより速いことを表しています。

さらに、銀河の中心部の棒状構造や渦状腕など、より発達した構造の兆候も示唆されました。ただしそれらを確認するには、さらなる観測が必要とのことです。

Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/L. Rowland et al.

(参照)ESOALMA