WISE衛星が赤外線で見た全天マップ | アストロピクス

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WISE衛星が赤外線で見た全天マップ

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の赤外線天文衛星WISEのデータから作られた全天マップです。画像はもともと2012年に公開されたもので、2022年10月26日の「Image of the Day(今日の1枚)」としてNASAがウェブページにあらためて掲載しました。

画像中央を水平に横切っているのは天の川銀河です。地球は天の川銀河の中心から約2万7000光年離れた銀河円盤内にあります。そのため地球から見ると天の川銀河の円盤は、この画像のように空を横切る帯状に見えます。

この画像では、シアンは主に星や銀河から放たれる3.4μmの波長の赤外線を示しています。緑と赤はそれぞれ12μmと22μmの波長で、主に塵から放射される赤外線を示しています。画像の中央にある銀河系中心の方が、画像の左右と比べて星が多く見えています。銀河系中心から見て右下側には大マゼラン銀河と小マゼラン銀河も映っています。

赤外線観測に必要な冷却材が不足したため、WISEミッションは2011年に終了しました。ただ衛星の機体と一部の観測装置はまだ機能していました。そこでNASAは、小惑星や地球に接近する小天体(NEO)を追跡するために再利用することにし、新たなミッション(衛星)名として「NEOWISE」と名づけました。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/UCLA

(参照)NASAPlanetary Photojournal