ジェミニ北望遠鏡がとらえた「アンコウ銀河団(MACS J0060.1-2008)」

この画像には銀河団MACS J0060.1-2008(MACS0060)が映っています。ハワイ島、マウナケア山頂付近にあるジェミニ北望遠鏡で撮影されました。銀河団の巨大な重力により引き伸ばされて見えている遠方銀河の像も映っています。

MACS0600をとらえたハッブル宇宙望遠鏡の画像を解析したところ、画像から決定された銀河団の質量が、重力レンズ効果の強さを説明するには小さすぎることが判明しました。その後、ジェミニ北望遠鏡に搭載された多天体分光器(GMOS)を用いて、ハッブル望遠鏡の撮影場所のすぐ東側の領域が観測されました。

その結果、ハッブル望遠鏡の画像には巨大な銀河団のごく一部しかとらえられていなかったことがわかりました。そこでこの銀河団には「アンコウ銀河団」という愛称が付けられました。一部しか見えないことが多い深海生物にちなんで名付けられたのです。

画像は、NOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2025年8月27日に「Images of the Week」として公開されたものです。

(参考)「NOIRLab今週の画像」関連記事一覧

Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA; Image Processing: J. Miller & M. Rodriguez (International Gemini Observatory/NSF NOIRLab), T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF NOIRLab), M. Zamani (NSF NOIRLab); Acknowledgments: PI: Lukas J. Furtak (Ben-Gurion University of the Negev)

(参照)NOIRLab