土星の大気層とほぼ逆光の衛星エンケラドス

この画像は土星探査機カッシーニがとらえたもので、土星と衛星エンケラドスが映っています。2010年8月13日に、カッシーニ探査機がエンケラドスに接近した際に撮影されました。

左から右下に明るく見えているのは土星の縁の部分です。太陽光が土星の大気で散乱して光って見えています。この画像では大気が層をなしているように見えます。これはカメラの機械的な効果ではなく、実際に大気の層が映っているものと考えられています。

画面上に映っているのは衛星エンケラドスです。衛星エンケラドスの南極付近からは水蒸気などのジェットが噴き出していることが知られています。この画像でもエンケラドスの下側にうっすらとジェットが映っています。

エンケラドスは、地球の月と同じようにつねに同じ面を土星に向けています。画像では、エンケラドスの進行方向の面が明るく見えています。

画像の撮影時、カッシーニ探査機はエンケラドスから約5万9000kmの距離に位置していました。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

(参照)Planetary Photojournal