ジュノー探査機がとらえた木星の南半球の雲 | アストロピクス

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ジュノー探査機がとらえた木星の南半球の雲

NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーが、木星の南半球の雲の帯をとらえた画像です。2020年5月21日にリリースされました。

太陽系最大の惑星である木星は、最も速いスピードで自転している惑星でもあります。木星の1日はわずか10時間ほどしかありません。この速い自転が強いジェット気流を発生させ、木星の雲を「ゾーン(帯)」と呼ばれる明るい部分と「ベルト(縞)」と呼ばれる暗い部分とに分けています。

ジュノー探査機は、53日間で木星を1周する軌道をまわっています。その軌道は、木星の北極と南極上空を通る「極軌道」と呼ばれる軌道で、木星に最も近づくときは雲頂から5000kmほど、遠ざかるときは800万kmほどになります。

ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラを使い木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。

冒頭の画像は、26回目の最接近時の2020年4月10日に得られた画像をもとに、“市民科学者”の一人、David Marriott氏が作成したものです。元画像を撮影したとき、ジュノー探査機は木星の雲頂から6万4000kmの距離にいました。

Image credit: Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS
Image processing by David Marriott

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA23805