ハッブル望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 6956 | アストロピクス

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ハッブル望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 6956

この画像に映っているのは、いるか座の方向、2億1400万光年の距離にある棒渦巻銀河NGC 6956です。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影しました。棒渦巻銀河は、中心部に棒状構造をもつ渦巻銀河です。

NGC 6956にはセファイド変光星(ケフェウス座δ型変光星)が存在しており、またIa型超新星が観測されたことがあります。

セファイド変光星には、変光の周期が長いほど絶対等級が明るいという「周期-光度関係」があります。この関係を用いると、セファイド変光星の見かけの明るさを観測することで、銀河までの距離を計算することができます。

Ia型超新星も、銀河までの距離を測るのに役立ちます。Ia型超新星は、伴星から白色矮星に物質が降り積もったり、白色矮星が合体したりして、ある限界の質量をこえたときに爆発する現象です。Ia型超新星の明るさと時間経過に伴う減光のようすから距離を計算することができます。

セファイド変光星やIa型超新星などから得られる測定値を利用することで、「ハッブル定数」として知られる宇宙の膨張率についての理解を深めることができます。

画像は2022年12月15日に、NASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで紹介されました。

Image Credit: NASA, ESA, and D. Jones (University of California – Santa Cruz); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA