蒸気で動くホッピング・ロボットが氷衛星を探査!?

木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスなどは、表面を氷の地殻に覆われた氷衛星です。それらは地下に海があり生命がいるかもしれないと期待されています。ただそれらの天体の表面の細かいようすは分かっておらず、表面での移動システムを設計するのは非常に困難です。

地形や硬さなど、表面のようすがよく分からない場所でも探査できるように、蒸気を推進力として飛び跳ねながら移動するロボットのコンセプト研究が、NASA(アメリカ航空宇宙局)JPL(ジェット推進研究所)で研究が進められています。

「SPARROW(Steam Propelled Autonomous Retrieval Robot for Ocean Worlds)」と呼ばれるそのロボットは、サッカーボールほどの大きさの球状で、氷衛星の表面に大量に存在する氷を溶かして蒸気を作り、その推進力で移動しようというものです。氷衛星は重力も小さく、空気抵抗もないので高く飛び跳ねることができます。現地の氷が“燃料”になるので、現地を汚染することもありません。

SPARROWは着陸船に搭載して氷衛星に送られます。冒頭のイラストは、着陸船とSPARROWを描いた想像図です。着陸船が氷を掘って溶かし、SPARROWに水を充填します。SPARROWはエンジン内の水を熱して蒸気を発生させて飛び跳ねます。多くのSPARROWを同時に送り込み、特定の場所を集中的に調べたり、広い範囲に分散して調べたりすることも考えられています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

参照:NASA/JPL