この画像は2022年7月25日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたもので、ヘルクレス座の複数の銀河が映し出されています。
右上に「LEDA 58109」と名付けられた銀河があり、その左下にも銀河が見えています。左下の銀河は1つの銀河に見えるかもしれませんが、実は2つの銀河が重なっています。活動銀河核をもつ銀河「SDSS J162558.14+435746.4」が手前にあり、奥にある銀河「SDSS J162557.25+435743.5」の一部を覆い隠しています。奥の銀河の隠れていない部分が、手前の銀河の右上側に突き出すように見えています。
同じ銀河に、いくつもの異なる名前が付けられていることがあります。これは夜空に見える天体をまとめたカタログにさまざまなものがあることに起因しています。天体のカタログで有名なものとしては「メシエ(M)」や「NGC」などがあります。冒頭の画像の銀河の名前にある「LEDA」や「SDSS」も銀河カタログの一つです。
全ての銀河を網羅したカタログはなく、多くの銀河はいくつかの異なるカタログに記載されています。たとえば有名なアンドロメダ銀河は「M31」「NGC 224」などのカタログ名を持ちます。冒頭の画像の右上に映るLEDA 58109も、SDSSカタログでは「SDSS J162551.50+435747.5」という名称となっています。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, W. Keel
(参照)ESA/Hubble