アストロピクスでは先日、日欧共同の水星探査機ベピコロンボが2回目の金星フライバイの際に撮影した画像を1枚紹介しました。今回は、フライバイ時の一連の画像をつなげたアニメーションを紹介します。
ベピコロンボの2回目の金星フライバイは、日本時間の8月10日夜に行われました。最接近したのは22時51分54秒(日本時間、以下同)で、金星から552kmまで近づきました。冒頭のアニメーションは、その前後、10日22時41分から11日21時21分までの間に撮影された89枚の画像をつなげたもので、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)が2021年8月12日に公開しました。
ベピコロンボは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の「みお(MMO)」とESAの水星表面探査機(MPO)、電気推進モジュール(MTM)などが結合した形で水星へ向かっています。アニメーションのもとになった画像は、MTMに設置された3台のモニタリング・カメラで撮影されたものです。
一連の画像のうち最初の画像は、最接近に先立ってモニタリング・カメラ1で10日22時41分02秒に撮影されたものです。ベピコロンボはまだ夜側にいますが、昼側が少しだけ見えています。
2枚目は最接近2秒後の22時51分56秒にモニタリング・カメラ2で撮影されたものです。金星表面までの距離は552kmで、画面いっぱいに金星が見えています。
3枚目以降はモニタリング・カメラ3で撮影されました。8月10日22時53分56秒から、11日21時21分26秒までの画像が表示されています。
こちらは、映像は同じものですが、音楽がつけられています。この音楽は、アンナ・フィービーさんによって今回特別に作曲されたものとのことです。
Credit: ESA/BepiColombo/MTM, CC BY-SA 3.0 IGO
(参照)ESA