食連星3ペアからなる6連星を初めて発見!

NASA(アメリカ航空宇宙局)の系外惑星探査衛星TESSのデータをもとに、3組の食連星からなる6連星系TYC 7037-89-1が発見されました。TYC 7037-89-1はエリダヌス座の方向、地球から約1900光年の距離にあります。

地球から見て、食現象(互いを隠し合う現象)を起こす連星のことを「食連星」と呼びます。TYC 7037-89-1は、食現象を起こすA、B、Cという3組の連星系からなる6連星系です。このような連星系が発見されたのは初めてのことです。

連星系Aの2つの星は1.3日、Cの2つの星は1.6日で互いの周りを公転しています。Bの2つの星は8.2日で公転しています。A系とC系は4年かけて互いを公転し、さらにAC系とB系は2000年で公転しています。文字で説明するとややこしいのですが、冒頭の図を見ると多少分かりやすいかもしれません。

3組の連星系の主星はいずれもサイズや質量が太陽よりやや大きく、同じ程度の温度の恒星です。一方、伴星はいずれも太陽の半分程度の大きさで温度は太陽の3分の1ほどになっています。

3組の連星系の主星と伴星がどうして似たような性質を持っているのか、またそれらの連星系がどうして重力的に結びつくようになったのかといったことについて、研究者はより詳しく理解したいと考えているとのことです。

Image Credit: NASA's Goddard Space Flight Center

(参照)Exoplanet Exploration