「ASASSN-21qj」と名付けられた太陽に似た星が、2021年12月に急に減光しました。この星は、暗くなり始める約3年前に、赤外線での明るさが約2倍になっていたことが、NEOWISE衛星の観測データから判明しました。
オランダ、ライデン大学のMatthew Kenworthy氏らの国際研究チームは、輝く物質の温度と大きさ、そして継続時間が、2つの巨大氷惑星の衝突現象と一致することを、コンピューターモデルによって示しました。衝突によって広がった塵やデブリにより赤外線で明るくなり、その後、その塵の雲が恒星の光を遮ったことで可視光で暗くなったと見られています。
今後、軌道に沿って広がる塵の雲によって、星の光が散乱されるようになると予測されています。また最終的には衝突によって新たに生じた惑星をまわる衛星が形成される可能性があるとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】
(参照)Nederlandse Onderzoekschool voor Astronomie(NOVA)、Leiden University