いて座の球状星団NGC 6569 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

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いて座の球状星団NGC 6569 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像はハッブル宇宙望遠鏡が撮影したもので、いて座の球状星団NGC 6569が映っています。

球状星団は、数万から数百万個の星がほぼ球状に集まった星団です。天の川銀河では160個ほどの球状星団が知られています。この画像のように、球状星団は中心部に近いほど星の密度が高くなります。

この画像は、天の川銀河の中心付近にある球状星団の調査の一環で撮影されたものです。

銀河の中央部の「バルジ」と呼ばれる部分には、多くの星々とともに塵も多く存在しています。塵は球状星団からの光をさえぎって、星団内に存在する星の色を変化させてしまうため、銀河中心付近の球状星団の観測はこれまであまり行われてきませんでした。

星の色は、その星の年齢や組成、温度などを知ることにつながります。そのため星の色は、星の進化の研究には特に重要な要素になっています。

ハッブル宇宙望遠鏡の観測データとアーカイブデータを組み合わせることで、NGC 6569を含む球状星団の年齢が測定できるようになりました。また天の川銀河の中心方向にある球状星団の構造や密度についての知見も得られたとのことです。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)を使って撮影されたもので、2022年6月27日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Cohen

(参照)ESA/Hubble