この画像は、月の裏側にある直径138kmのアントニアディ・クレーターの縁の斜面をとらえたものです。画像右から左に向かって下り坂の斜面になっています。
画像右側にある岩の露頭付近から、月面に筋が付いているのが見えます。その筋を左下にたどっていくと、その先に岩があるのが分かります。画像からは大きさがすぐには分からないかもしれませんが、岩の大きさは幅15mほどあります。その岩が斜面を転がり落ちたときの軌跡が、筋として残っているのです。岩は月震(月で起きる地震)によって転がり落ちたのではないかとみられます。
転がり落ちた岩が止まったそのわずか75m先に、直径30mの若く小さなクレーターがあります。残念ながらホールインワンにはならずに、岩はその手前で止まってしまいました。
この画像は、転がった末に止まった岩と、その少し先にある小クレーター付近を拡大したものです。
画像はルナー・リコネッサンス・オービターが撮影。
Image Credit: NASA/GSFC/Arizona State University