天の川銀河中心の超巨大ブラックホール付近の新たなガス雲を発見 VLT(超大型望遠鏡)による観測 | アストロピクス

天の川銀河中心の超巨大ブラックホール付近の新たなガス雲を発見 VLT(超大型望遠鏡)による観測

この画像はESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)に設置されたERIS(高分解能撮像分光装置)で撮影されたもので、私たちのすむ天の川銀河(銀河系)の中心付近が映っています。地球から約2万7000光年離れたところにある超大質量ブラックホールを取り巻く星々とガスをとらえたものです。

ドイツ、マックス・プランク地球外物理学研究所の研究チームは、銀河系中心の超大質量ブラックホールのまわりを回る新たなガス雲「G2t」を発見しました。以前から「G1」「G2」という2つのガス雲は知られていましたが、その性質や起源については議論が続いてきました。特に、ガス雲の中に星が隠れているのか、あるいはガスのみで構成されているのかはわかっていませんでした。新たなガス雲の発見により、その疑問に答える手がかりが得られました。

VLTのERISによってガスのスペクトルも観測され、画像の中心部の狭い領域内を移動する雲の軌道が測定されました。その結果、G1、G2、G2tがほぼ同じ軌道上にあることが判明。異なる星が同じ軌道をとる可能性は低いことから、それぞれの雲の中には星が隠れている可能性は排除されました。3つの雲は大量のガスを放出する大質量星の連星IRS16SWに起源をもつ可能性が高いことが示唆されました。

画像は、ESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」として2026年3月9日に公開されたものです。

(参考)「ESO今週の1枚」関連記事一覧

Image Credit: ESO/D. Ribeiro for the MPE GC team

(参照)ESO