ハッブル宇宙望遠鏡が可視光と赤外線でとらえた原始惑星系円盤画像コレクション | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡が可視光と赤外線でとらえた原始惑星系円盤画像コレクション

形成中の星のまわりには「原始惑星系円盤」と呼ばれるガスと塵からなる円盤が形成されます。原始惑星系円盤は、地球や木星のような惑星の誕生の場です。そんな原始惑星系円盤を、ハッブル宇宙望遠鏡が可視光と赤外線でとらえた画像がNASA(アメリカ航空宇宙局)から公開されました。

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可視光で見た原始惑星系円盤

Image Credit: NASA, ESA, and K. Stapelfeldt (Jet Propulsion Laboratory); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)
Image Credit: NASA, ESA, and K. Stapelfeldt (Jet Propulsion Laboratory); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

画像はいずれも、ハッブル宇宙望遠鏡が原始星を可視光でとらえたものです。上の2枚に映っているのは地球から約450光年の距離にあるおうし座分子雲の原始星、下の2枚は約500光年の距離にあるカメレオンI分子雲の原始星です。

画像には塵の円盤が暗く見えており、両極方向にジェットが噴き出しているのが映っています。暗い円盤の上下に広がる黄色みがかった領域は反射星雲で、ガスと塵が星の光に照らされて明るく見えています。

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赤外線で見た原始惑星系円盤

Image Credit: NASA, ESA, and T. Megeath (University of Toledo); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)
Image Credit: NASA, ESA, and T. Megeath (University of Toledo); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

こちらはハッブル望遠鏡が赤外線でとらえた画像です。右上と左下は約1300光年の距離にあるオリオン分子雲複合体の原始星、左上と右下は約1500光年の距離にあるペルセウス分子雲の原始星です。

画像全体が明るく見えているのは、星雲の塵粒子によって光が散乱しているためです。いずれの画像でも非常に大きな円盤が暗く映っているように見えますが、実際には中心の円盤が周囲の星雲に落とした影が大きく見えています。

形成初期のころは、これらの円盤の周囲は塵の雲で包まれています。そのため可視光では円盤を見ることはできませんが、赤外線ならば塵を透過して見ることができます。冒頭の1枚目の画像に映る天体は進化がかなり進んだもので、周囲を包み込む塵はすでに散逸しているため、可視光で観測できています。

画像は2026年1月15日にNASAから公開されました。

(参考)
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(参照)NASA