太陽・太陽圏観測衛星SOHOがとらえた太陽の30年 | アストロピクス

太陽・太陽圏観測衛星SOHOがとらえた太陽の30年

ESA/NASAの太陽・太陽圏観測衛星SOHOが、1995年12月の打ち上げ以来30周年を迎えました。当初は2年間のミッションが予定されていましたが、30年を経過した今もSOHOは観測を続けています。画像は1996年から2025年まで、SOHOがとらえた太陽の画像を並べたものです。

それぞれの画像は、28.4ナノメートルの極端紫外線で撮影されたもので、「コロナ」と呼ばれる太陽の上層大気の約200万度のガスが映っています。

太陽は11年周期で活動が活発になったり穏やかになったりしています。画像にはそのような太陽活動のほぼ3周期分が並んでいます。最も明るく見えているのは太陽の活動極大期に撮影されたものです。

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故障を乗り越え30年間運用されてきた

SOHOは、太陽と地球の間、地球から約150万km離れたラグランジュ点L1から太陽の観測を行っています。1998年には3か月ほど通信途絶したことがあります。また同じ1998年11月と12月には姿勢制御のためのジャイロスコープという装置が3台全て故障しました。その後、ジャイロスコープを使わずに姿勢制御できるソフトウェアが開発され、1999年2月から完全な科学運用に戻ることができました。それ以来、現在まで稼働し続けています。

(参考)
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Image Credit: SOHO (ESA & NASA)

(参照)ESA