南米チリ、ルービン天文台の頭上で輝く満月と天の川 | アストロピクス

南米チリ、ルービン天文台の頭上で輝く満月と天の川

この画像には今年4月に試験観測を開始し、近いうちに本格的な観測をスタートする予定のベラ・C・ルービン天文台が映っています。ルービン天文台は南米チリ、セロ・パチョン山の山頂に建設されました。空には満月が明るく輝き、天の川が美しく輝いています。天文台のすぐ上には、オリオン座の特徴的な星の並びが見え、オリオン座のベテルギウスとともに「冬の大三角」を作る、おおいぬ座のシリウスや、こいぬ座のプロキオンも見えています。

ルービン天文台では32億画素の「LSSTカメラ」を使い、「時空間レガシーサーベイ(Legacy Survey of Space and Time: LSST)」と呼ばれるプロジェクトが進められます。このプロジェクトでは、10年間にわたり南半球の空全体を繰り返し撮影することになります。それによりダークマターやダークエネルギーの謎に迫るほか、数夜ごとに空全体を観測するので、急速に変化する天体(超新星や小惑星、変光星など)を数多く検出することも期待されています。

画像は、NOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2025年11月12日に「Images of the Week」として公開されたものです。

(参考)
史上最大のデジタルカメラでとらえた干潟星雲と三裂星雲 ルービン天文台が初画像を公開
32億画像のデジタルカメラでとらえた「おとめ座銀河団」超精細画像 ルービン天文台が試験観測で撮影
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Image Credit: RubinObs/NOIRLab/SLAC/NSF/DOE/AURA//P. Horálek (Institute of Physics in Opava)

(参照)NOIRLab