渦状腕がゆがんだきりん座の渦巻銀河Arp 184 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

渦状腕がゆがんだきりん座の渦巻銀河Arp 184 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河Arp 184(NGC 1961)です。Arp 184は、きりん座の方向、約1億9000万光年の距離にあります。

Arp 184の形はゆがんでおり、1本の渦状腕が手前方向に広がっています。Arp 184の名称は、アメリカの天文学者ホールトン・アープ(Halton Arp)が1966年に編纂した、特異銀河を掲載した天体カタログ『アープアトラス(Atlas of Peculiar Galaxies)』に由来しています。アープアトラスには、Arp 184も含め338個の奇妙な形をした銀河が掲載されています。

今回紹介した画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の3つの「スナップショット・プログラム」による観測データを組み合わせたものです。ハッブル望遠鏡の観測時間は、できるだけ無駄のないように割り当てられますが、それでも生じてしまう隙間時間を利用して観測を行うのがスナップショット・プログラムです。画像の元になった観測の1つは特異銀河をターゲットとするもの、あとの2つは超新星爆発や潮汐破壊など突発的な天文現象の名残を調べるためのものでした。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年4月28日に公開されました。

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Dalcanton, R. J. Foley (UC Santa Cruz), C. Kilpatrick

(参照)ESA/Hubble