
この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、小マゼラン銀河にある散開星団NGC 460が映っています。小マゼラン銀河は、きょしちょう座の方向、約20万光年の距離にあります。
ガスと塵の雲の中で恒星が誕生すると、高温の若い星からの放射や恒星風が雲を圧縮し、新たな星形成の引き金となります。また水素ガス雲は、近くの星からの紫外線によって電離して輝きます。NGC 460は、そんな領域にある星団です。
NGC 460には「O型星」と呼ばれる、主系列星の中で最も明るく高温で大質量の星が多数存在します。O型星は稀少な恒星です。NGC 460を含むN83として知られる領域では、2つの水素ガス雲が衝突し、複数のO型星や星雲が形成された可能性があります。
NGC 460のような散開星団は、重力によってゆるく結びついた数十〜数千の星からなります。NGC 460の星々は、いずれ小マゼラン銀河の中で散り散りになっていくかもしれません。
画像は2025年3月8日にNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで紹介されました。
(参考)「散開星団」記事一覧
Image Credit: NASA, ESA, and C. Lindberg (The Johns Hopkins University); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)
(参照)NASA