ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたアンドロメダ銀河の超高精細画像 | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたアンドロメダ銀河の超高精細画像

この画像は、アンドロメダ銀河(M31)をハッブル宇宙望遠鏡がとらえたものです。600枚のカラー画像がモザイク合成されており、オリジナル画像は25億ピクセル以上もあります。ハッブル望遠鏡のデータから作成されたアンドロメダ銀河の画像の中で、史上最大のパノラマ画像です。記事の最後に、4K映像で画像を紹介していますのでぜひご覧ください。

画像には、太陽よりも明るい星が2億個以上も映っています。それでもアンドロメダ銀河に存在する星の一部でしかありません。ハッブル望遠鏡では検出できない暗い星も大量に存在しており、アンドロメダ銀河の星の総数は1兆個ほどもあると推定されています。

アンドロメダ銀河は地球から約250万光年の距離にある、私たちがすむ天の川銀河に最も近い大型の銀河です。アンドロメダ銀河の夜空での見かけの大きさは満月の5〜6倍もあります。ハッブル望遠鏡が観測できる視野に対してあまりにも広く、このモザイク画像を完成させるのに10年以上かかったとのことです。

この画像は、約10年前の「PHAT(Panchromatic Hubble Andromeda Treasury)」と、それに続いて実施された「PHAST(Panchromatic Hubble Andromeda Southern Treasury)」という2つの観測計画で得られたデータから作られました。PHATではアンドロメダ銀河の北半分が、ハッブル望遠鏡に搭載されているACS(掃天観測用高性能カメラ)とWFC3(広視野カメラ3)を使って近紫外線、可視光、近赤外線で撮影されました。一方のPHASTでは、アンドロメダ銀河の南半分が撮影されました。

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クローズアップ画像と4K映像

こちらはアンドロメダ銀河の左上に見られる矮小銀河M32のクローズアップです。

こちらはアンドロメダ銀河の下側の塵の帯付近のクローズアップ。

この動画では、画像を4K画質で紹介しています。

(参考)天の川銀河とアンドロメダ銀河は40億年後に衝突、70億年後には1つの楕円銀河に

Image Credit: NASA, ESA, Benjamin F. Williams (UWashington), Zhuo Chen (UWashington), L. Clifton Johnson (Northwestern)

(参照)HubblesiteESA/Hubble