渦状腕がゆがむ渦巻銀河NGC 3981 ダークエネルギーカメラで撮影

この画像に映っているのは、渦巻銀河NGC 3981です。NGC 3981はコップ座の方向、約6500万光年の距離にあります。超巨大ブラックホールを宿す中心核が明るく輝き、そのまわりを星々と塵がからみあった渦状腕が取り巻いています。渦状腕の一部がゆがんで伸びているのは、近くの銀河と接近した際に重力の影響を受けたためだとみられます。

NGC 3981は、NGC 4038銀河群を構成する銀河の一つです。NGC 4038銀河群には、有名な「触角銀河」も含まれています。またNGC 4038銀河群は、天の川銀河を含むおとめ座超銀河団の構成メンバーでもあります。(参考)二つの銀河が合体したアンテナ銀河の中心部

画像は、南米チリ、セロ・トロロ汎米天文台(CTIO)にあるビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載されている「ダークエネルギーカメラ(DECam)」で撮影されました。DECamはもともと、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)の解明に向けた「ダークエネルギーサーベイ」で使われていましたが、サーベイ計画の後はさまざまな観測に利用されています。

画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2024年6月19日に「Images of the Week」として公開されたものです。

Image Credit: Dark Energy Survey/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Image processing: R. Colombari & M. Zamani (NSF’s NOIRLab)

(参照)NOIRLab