アルテミス計画で2人の日本人宇宙飛行士が月面着陸へ

月を周回するゲートウェイの想像図
月を周回するゲートウェイの想像図

月面への有人着陸を目指すアメリカ主導のアルテミス計画において、日本人宇宙飛行士2人が月面に降り立つことになりました。

2024年4月10日(日本時間)、アルテミス計画において日本が与圧ローバーを提供し運用する一方で、NASA(アメリカ航空宇宙局)が日本人宇宙飛行士による月面着陸の機会を2回提供することが日米間で合意されました。

与圧ローバーは、車内で宇宙服なしで居住しながら長距離を移動できる車で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)とトヨタ自動車が共同で研究開発を進めています(愛称は「ルナクルーザー」)。ルナクルーザーは最大30日間にわたり車内で滞在が可能となる予定です。2031年の打ち上げが目標とされており、それ以降約10年間使用することになっています。

日本人宇宙飛行士の月面着陸については、アメリカ人以外として初となることも発表されました。なお、月を周回するゲートウェイ(Gateway)に日本人宇宙飛行士が搭乗することもすでに合意がなされています。また日本はゲートウェイに環境制御・生命維持システム(ECLSS)などを提供するほか、ゲートウェイへの物資補給機「HTV-XG」の開発も進めています。

アルテミス計画の無人飛行試験アルテミス1は2022年11月に打ち上げられ、12月に地球への帰還に成功しました。有人での月周回を目指すアルテミス2は2025年、有人月面着陸を目指すアルテミス3は2026年に予定されています。日本人宇宙飛行士の月面着陸は、アルテミス4以降になる見込みです。

Image Credit: NASA; Secondary Creator Credit: Alberto Bertolin, Bradley Reynolds

(参考記事)アルテミス1のオリオン宇宙船から撮影された大気圏再突入時の圧巻映像!

(参照)NASAJAXA文部科学省