2022年3月12日(日本時間、以下同じ)、小さな小惑星2022 EB5が、ノルウェー海上空で大気圏に突入しました。2022 EB5が発見されたのは衝突の2時間前。初期観測のデータをもとにNASA(アメリカ航空宇宙局)の衝突危険度評価システム「スカウト」により2022 EB5の軌道が計算されました。観測例が増えるにつれ起動や衝突位置の計算がより正確になり、グリーンランド東岸から470kmほど離れたところにあるノルウェーのヤンマイエン島の南西で大気圏に突入すると予測されました。
実際、2022 EB5は午前6時23分、スカウトでの予測通りに大気圏へ突入しました。接近時の観測と衝突時のエネルギーから、2022 EB5の大きさは約2mと推定されました。
こちらの映像は、太陽系の惑星と2022 EB5の軌道と天体の動きを示したものです。
2022 EB5は、地球の大気圏に突入する前に発見された5番目の小惑星です。地球衝突前に発見・追跡された最初の小惑星は、2008年10月にスーダン上空で大気圏に突入した大きさ約4mの小惑星2008 TC3でした。今後、観測精度の向上などにより、大気圏突入前に発見される小さな天体は増えていくと見られています。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech
(参照)NASA