2021年に中国で発見されたばかりの衝突クレーター | アストロピクス

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2021年に中国で発見されたばかりの衝突クレーター

画像の中央に映っているのは、中国の黒龍江省依蘭県で2021年に発見された衝突クレーターです。

中国では国土が広いにもかかわらず、隕石衝突によってできたクレーターは2020年までに1個(遼寧省の岫岩クレーター)しか見つかっていませんでした。今回紹介する黒龍江省のクレーターは、岫岩クレーターよりやや大きく直径が約1.85kmで、10万年以内に形成されたものとしては発見された中で最大です。4万6000〜5万3000年前に形成されたと見られています。同じころに形成されたクレーターとしては、アメリカのメテオール・クレーター(バリンジャー・クレーター)が有名ですが、そちらは直径約1.2kmです。

画像は地球観測衛星ランドサット8が、2021年10月8日に撮影したものです。クレーターの北側の縁は、紅葉で色づくことで目立っています。クレーターの底面から150mの高さにあるその北側の縁はよく保存されていますが、南側は3分の1が失われています。南側の縁が失われた理由は調査中ですが、クレーター内には昔あった湖の堆積物が存在していることから、南側の縁も相当な期間、残っていたと考えられています。

画像は、NASA Earth Observatoryで2022年2月27日の「Image of the Day(今日の1枚)」として紹介されたものです。

Image Credit: NASA’s Earth Observatory

(参考記事)ISSから見たアメリカのメテオール・クレーター

(参照)NASA Earth Observatory