人類が再び月を目指すアメリカの「アルテミス計画」の第1弾となるアルテミス1。2022年8月29日にも打ち上げられる予定の新たな大型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」では、新型宇宙船「オリオン」とともに、10個のキューブサット(超小型衛星)も宇宙に向かいます。そのうちの1つが、「ルナー・アイスキューブ(Lunar IceCube)」です。

ルナー・アイスキューブは、月を周回しつつ分光器を使って月の氷、水、水蒸気、またその他の揮発性物質を調査します。1周7時間の楕円軌道で月を周回し、そのうちの1時間、月面を観測する予定です。
ルナー・アイスキューブはサイズが約10×20×30cm、重量が約14kgの小さな衛星で、小型の電気推進システムを搭載しています。打ち上げ後、最大9か月かけて月の周回軌道に入り、ミッションは1〜6か月間継続する予定です。
アルテミス1で打ち上げられるキューブサットには、月着陸を目指す日本の「OMOTENASHI(おもてなし)」も含まれています。ルナー・アイスキューブやOMOTENASHIなど10個のキューブサットは、オリオン宇宙船が分離して安全が確認されたのちに放出されることになっています。

こちらはルナー・アイスキューブの紹介映像です。Credits: NASA's Goddard Space Flight Center