水星のカロリス盆地内にある直径38kmのバランシン・クレーター | アストロピクス

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水星のカロリス盆地内にある直径38kmのバランシン・クレーター

この画像に映っているのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の水星探査機メッセンジャーがとらえた水星表面のクレーターです。2011年10月28日に撮影されました。

画像が撮影された当時は、このクレーターにはまだ名前が付けられていませんでしたが、のちに「バランシン(Balanchine)」と名付けられました(2012年にIAU[国際天文学連合]で承認)。バランシンとは、ロシア出身のアメリカの振付家ジョージ・バランシンにちなんだ名称です。水星のクレーターには、世界各地の芸術関係の人物にちなんだ名が付けられています。

バランシン・クレーターの直径は38kmで、水星最大の衝突地形であるカロリス盆地内にあります。内部には複合的な中央丘のほか、「Hollows」と呼ばれる水星特有の窪んだ地形も存在しています(参考記事:水星にある謎の窪地「Hollows」)。

画像はメッセンジャー探査機による高解像度ターゲット観測の一環で取得されました。これは水星表面の小さな領域において、通常より高解像度での観測を行ったものです。水星全体をこのような高解像度で観測することはできませんが、科学的関心の高い領域についてこのモードでの観測が行われました。

Image Credit: NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington

(参照)Planetary Photojournal