月面にみられる溝状の地形です。曲がりくねった川のように見えるかもしれませんが、水が流れてできたわけではありません。
「波状リル(sinuous rille)」と呼ばれるこの地形は、溶岩が流れてできたか、溶岩チューブが崩れてできたのではないかと考えられています。溶岩チューブとは、過去に溶岩が流れてできた地下の空洞のことです。
波状リルの多くは、くぼんだ地形から始まっています。それらのくぼみはマグマの噴出口である可能性が高いとみられています。
画像は「リマ・シャープ」と呼ばれる波状リルを、NASA(アメリカ航空宇宙局)の月探査機ルナー・リコネッサンス・オービターが撮影したものです。
2009年6月18日に打ち上げられたルナー・リコネッサンス・オービターは現在も月の観測を続けています。
※「sinuous rille」を「川状リル」としているウェブページもあります。
Image Credit: NASA/GSFC/Arizona State University