欧州の観測衛星がとらえたパキスタンの大洪水 | アストロピクス

欧州の観測衛星がとらえたパキスタンの大洪水

パキスタンではモンスーンによる豪雨が6月から続き、現在、洪水によって広い範囲が水没しています。水没の範囲は国土の3分の1ともいわれています。この画像は、ヨーロッパの地球観測衛星コペルニクス・センチネル1が2022年8月30日に取得したデータをもとに、パキスタンでの洪水の範囲を示したものです。

左側の画像には、インダス川流域の広い範囲が映っています。右側の画像は、左の画像の白枠内を拡大したものです。青色〜黒色の部分は土地が水没している場所を示しています。インダス川の氾濫によって、幅数十kmもの「湖」ができてしまっています。

センチネル1には、雲を透過するレーダーを使って観測する装置が搭載されており、洪水のモニタリングなどを行うことができます。画像はESA(ヨーロッパ宇宙機関)のウェブページで2022年9月1日に公開されました。

なおアストロピクスでは先日、NASA(アメリカ航空宇宙局)の地球観測衛星アクアがパキスタンの洪水の範囲をとらえた画像を紹介しました。関心のある方はあわせてご覧ください。→宇宙から見たパキスタンの大洪水

Image Credit: contains modified Copernicus Sentinel data (2022), processed by ESA, CC BY-SA 3.0 IGO

(参照)ESA