2019年のオゾンホールは、観測開始以降で最も小さかった

2019年のオゾンホールは、観測開始以来、最も小さかったと、NASA(アメリカ航空宇宙局)とNOAA(アメリカ海洋大気庁)の研究者が報告しました。

成層圏には、オゾンが多く存在する「オゾン層」があります。オゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収し、地上の生物を守る役割を果たしています。1980年代初め、南極上空のオゾン層でオゾンが極端に少なくなる現象が観測されました。その現象が「オゾンホール」と呼ばれるものです。

南極のオゾンホールは例年、南半球の冬の終わりから春にあたる8~9月ごろに発生し、9月下旬から10月上旬に最大面積が2000万km2ほどにまで成長します。ところが2019年のオゾンホールは9月8日に今年最大の1640万km2に達したあと、9月から10月にかけて1000万km2未満に縮小しました。

オゾン層を破壊する物質が規制されたことなどにより、オゾン層は回復傾向にあります。とはいえ、2019年のオゾンホールの面積が最小になったのは、急速に回復したからというわけではないようです。成層圏の高度20kmでの9月の気温は過去40年間で最も温暖でした。そのためオゾン破壊に関連する極成層圏雲があまり発達しなかったことなどが、2019年のオゾンホールの面積が最小になった理由とのことです。

Credits: NASA Goddard/ Katy Mersmann

https://www.nasa.gov/feature/goddard/2019/2019-ozone-hole-is-the-smallest-on-record-since-its-discovery