ガリレオ探査機がとらえた木星のゾーンとベルトの境界付近の雲 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

ガリレオ探査機がとらえた木星のゾーンとベルトの境界付近の雲

木星には赤道に平行するように、白っぽく明るい「ゾーン(帯)」と、褐色の暗い「ベルト(縞)」が走っています。上の2枚の画像は、木星の赤道付近のゾーンとベルトの境界の領域を、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ガリレオが撮影したものです。どちらも擬似カラー画像ですが、1枚目は自然色に近い色合いになっています。

1枚目の画像は紫(415nm)を青、近赤外線(757nm)を赤に割り当て、紫と近赤外線を組み合わせた画像を緑に割り当てて色合成したものです。

2枚目の画像は、近赤外線の3波長でとらえた画像から作られました。886nmのフィルタで撮影された画像を赤、732nmの画像を緑、757nmの画像を青に割り当てて色合成されています。

886nmの光は大気中のメタンによって強く吸収され、大気上層の雲によって散乱されます。732nmの光は、大気中のメタンに適度に吸収されます。757nmの光は、主に低層の雲の層で散乱されたものです。画像では下層の雲は青白く、より高層の雲はピンク色ぽく見えています。

画像は1996年11月5日に撮影されました。撮影時、ガリレオ探査機は木星から120万kmの距離に位置していました。画像は西経282度を中心とし、南緯13度から北緯3度までをカバーしています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)Planetary Photojournal(1)(2)